二ノ宮知子さん インタビュー!
大人気の「のだめカンタービレ」。
作者の二ノ宮知子先生にお話をうかがってきました。
今回は担当編集と「のだめ」さんのお話も交えて、お伝えします!

今日は実物の「のだめ」さんもいらっしゃっているんですよね。「のだめカンタービレ」の誕生秘話を聞こうと思ってきたのですが、まさかモデルとなった本人と会えるとは思わなかったので、少しびっくりしてます。
【二ノ宮知子氏】:
 
(以下・二) 
今日はたまたま遊びにきてたんですよ。
【担当M】:
(以下・担) 
なんか、二ノ宮さんがのだめさんのすごい写真を入手したんですよ。のだめちゃんが家でピアノ弾いている写真なんだけど、すっごい汚い部屋なの。
【二】: ゴミだらけの部屋なんですよ。その中央にグランドピアノがあって、その中央で「のだめ」ちゃんがジャージでピアノを弾いてるの。

それ、漫画のまんまじゃないですか!
【担】: その写真を新連載の打ち合わせのときに二ノ宮さんに見せられて……。まるで、憑き物に憑かれたみたいに。これを見て、何かのインスピレーションを受けたって言って。
【二】: そんなこと、言ってないですよ!
【担】: 言いましたよ。
【二】: いや、これすごく面白くないですかって言っただけですよー。
【担】: 大きな話が何も決まっていないのに、インスピレーションが降りたからこれでやりたいって。
【二】: 降りたなんて言ってないですよ。担当さん、デタラメはやめましょう。
【担】: 「のだめ」さん本人を目の前にしているから、照れてるんですか?
【二】: そうじゃなくて、まあ面白いなってくらいです。
【担】: 最初2つ連載案の候補があったんですよ。でもあまりにもその写真について語るから、そっちをやりたいのかなって思って。

思い入れがあったんでしょうかね? やっぱり。
【二】: あのときは打ち合わせだったから、何かあげなきゃと思って。でもわたし、ずっとピアノとか聴いてて好きだったから、いつか描きたいなと思ってたけど。そのゴミの中にグランドピアノがあるって状況がすごくおかしくて、それを面白そうに話したら、それを担当さんが「二ノ宮さんが面白そうに話すから、そっちの連載案のほうがいいや」って言って。
【担】: 編集十何年の勘ですね。
【二】: でも大変だなとは思いました。ピアノを描いたりしなくちゃいけないし。あとわたしは楽譜も読めないから。本当に描けるのかなってすごい心配だったんですけど。

音楽ものははじめてだったんですか?
【二】: はい、はじめてです。
【担】: いつも二ノ宮さんは違ったジャンルを取り上げますから。「GREEN」もそうですし。
【二】: そうですね。その辺から、作品がジャンル分けされている感じがしますね。それまではジャンルというジャンルはなかったんだけど。

アンケートを読んでいると、実際に音大の子とかから葉書が来て「実際の音大もそうですよ」なんて書いてあること多いんですよね。
【二】: 一応取材はしてますから。
【担】: 二ノ宮さんは偉いですよ。編集に頼る前に自分で取材をちゃんとしますし。先々で必要になる取材をサッサッと進めていきますから。
【二】: いやー。「のだめ」ともう友達になっていたから。音大の取材がやりやすかったんです。

どういうきっかけで友達になったんですか?
【二】: ネットで知り合ったんです。友達が「これ、のだめの部屋」って、写真をメールで送ってきたのが、きっかけで。
【担】: 連載1回目の見開きで部屋がゴミだらけになっているシーン。本当にああいう感じだったんですって。

「のだめ」さん、それが漫画になったとき"恥ずかしい"って思いました?
【「のだめ」さん】:
(以下・の) 
恥ずかしいとは思わなかったです。
【二】: 感覚が麻痺してたんだよね。
【の】: そう麻痺してたんです。
【二】: 写真よりもはじめて「のだめ」がうちに来たときのほうがインパクトがあって、片一方しかない手袋で、白の手袋だったんですけど汚れていて。そして靴には穴が! そんな格好なのに「のだめでーす」って元気に入ってきて。「じゃあ、わたしが片方あげるよ」って言って、白い軍手をあげたんです。片一方の手袋と穴の開いた靴がわたしにとって、強烈なインパクトだったんですよ。「のだめ」ってあだ名も面白いなって。

「のだめ」って本当に周りの人から呼ばれているんですか?
【の】: はい。

汚い部屋をネタに使われて、あだ名まで使われて反論したいこととかもあるんじゃないですか?
【の】: いやいや、光栄です。(恥ずかしそうに)

「のだめ」さん、簡単に自己紹介していただけますか?
【の】: えー、何を言えば……。(ちょっと困惑気味)

ファンのみなさんのために、実物の「のだめ」はこういう人間ですというところを少しでもお教えいただければ……。
【の】: いやー、でもいいです。(遠慮深く)

漫画の「のだめ」よりも、すごくシャイですね。漫画の「のだめ」からは照れ屋という印象はあまり受けないのですが……。
【担】: 実物の「のだめ」ちゃんは漫画の原型にはなったけれど、連載がすすんでいくうちに、漫画の「のだめ」がひとり歩きをはじめて今のようになったというか……。
【二】: あんな漫画みたいな人間だったら、大変ですよ。
【担】: かっこいい千秋がいて、千秋にアタック、アタックという形ができてから、今の漫画の「のだめ」のキャラが固まったと思います。それまでは「のだめ」はわりとボーッとしたキャラだったんですよ。途中から変わってきましたよね?
【二】: まあでもおにぎりとか、アニメが好きだとかは、実在の「のだめ」のネタですね。「何の曲が好き」とか聞くこともありますね。

へー。でも、実在の人がそこまで漫画の内容とリンクしているというのはすごいですね。
【二】: いや、でも実際ののだめちゃんをそのまま描いているというわけではなくて、あくまで部分的にですね。たとえば「みそ字」とか。
【担】: そうそう、「みそ字」は実在の「のだめ」ちゃんが作ったパソコン用のフォントなんですよ。
【二】: そうやって部分部分を頂いて。
【担】: そう言えば、「みそ字」は本当に欲しがっている読者がいました。
【二】: いるでしょうねー。
【担】: 「どこにいけばあるの」みたいな。
フォトギャラリー
写真1
リアルのだめの部屋。ピアノ弾いてるのはもちろんのだめ……。ショパンのエチュード演奏中。こんな汚い部屋で聴かされてもね。
写真2
チビ。うちの猫です。ホラーです。
写真3
わたしのお気に入りのサンソン・フランソワのラヴェルのCD。いいです……。
写真4
オランダ、フェイエノールトの「デ・カイプ・スタジアム」。小野ちんを追いかけて……。
写真5
ネーム(鉛筆での下描き)です。
<<前のページへ 1/2 次のページへ>>
インタビューINDEXへ ▲このページの最初へ

Copyright (c) 2003 KODANSHA CO.,LTD. ALL RIGHTS RESERVED.