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米沢さんは「Kiss」に初登場なので、ご存じない読者もいらっしゃると思います。まずは簡単なプロフィールをお願いします
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【米沢さん】: (以下Y) |
白泉社「Cindy
SUMMER」で少女漫画でデビューをして、その後、雑誌「ララ」を中心に少女漫画を描きながらレディース雑誌「シルキー」でエッセイ漫画を描くようになりました。今は「ララDX」で図書館猫を主人公にした漫画「ねこらぶ」を連載しています。 |
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『30婚』を描こうと思った経緯をお聞かせください。 |
| 【Y】: |
自分自身が、結婚ってものが本当にいいものなのかどうかと、ずっとプライベートでも考えていたんですけど、まったく結論の出ないまま30代に入って未だに独身です。結婚は同年代の友達と話してて盛り上がる話題だし、独身の人は結婚したいって言うんだけど、周りの友達で結婚してる人は「急いで結婚することないわよ」って言うんですよ。独身のわれわれにとっては結婚は憧れなので、「その差ができるのはなぜだろう? じゃ結婚ってどういうものなのかな?」という、自分が疑問に思っていることをそのまま描いてみかったんです。私が迷っていることを主人公にもしてほしいし、読者の人に「みなさんはどうですか?」って尋ねてみたい。一緒に考えたり、教わったりしてみたい。でも、それをそのまま描いたら読み切りだとオチがつかないんです。 |
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米沢さんの中でも答えが見つかっていないと。 |
| 【Y】: |
見つかってないです。見つかってたら結婚してる(笑)。なぜ結婚について情報集めてたかっていうと、それこそ20代くらいから、漫画にしようとは思わずに個人的に結婚について、いろいろ考えてたんです。その理由は結婚してない自分にとって安心できる材料を探すためだったような気がするんですよ。「結婚っていいものだ」って聞けばうらやましいけど、自分にそういう人が現れないから、「結婚ってそんないいものじゃない」って既婚の人から聞くと安心するんですよ。それで、まだ結婚を経験してないくせに「なんだ、結婚ってそんなにいいものじゃないらしいじゃない」とシニカルに言いながら、心はだれよりも結婚を信じてたいと思っている。ただ自分を守るために結婚ってこんなに良くないこともあるんでしょ、という材料を集めて安心したかった気がします。でもひと皮むけば、今のままの自分をそのまま愛してくれる王子様を望んでいる少女。でも身体は30代。そういう主人公が悩みにぶつかっていくさまを連載形式で描かせていただければありがたいなって思っていたんです。「シルキー」のエッセイ漫画はかなりあけすけな内容を描くもので、主婦の人や男性からご支持をいただいたのですが、少女漫画の読者層とまっぷたつに割れた状況になりました。今回、その間を埋める感じで20〜30代前半の女性の方にぜひ、アピールしたいな、「Kiss」なら結婚テーマの連載ができる、ということで「Kiss」という舞台を与えていただき、今回、連載の運びになった次第です。 |
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『30婚』(miso-com〜ミソコン〜)というタイトルが大変ユニークですが。 |
| 【Y】: |
ありがとうございます。これは“三十路(みそじ)コンプレックス
”の略です。私自身がそうなんですが、 結婚に対してまだ少女の夢を抱き続けたまま三十路になっている女性のことです。三十路になり、結婚に対する夢はふくらむいっぽう。結婚してる人よりもっと肥大化してる。ただ身体はどんどん30代になっていく。結婚を考えたら子供を産むのに適した年齢のリミットなど現実的な問題が出てくるんだけど、だからといって妥協したり、好きでもない人と結婚したりできない。好きな人が現れてくれれば今すぐにでも結婚したいと思いつつ、そういう機会がなくて、少女の心を持ったまま大人になった人。自分では「三十路なのに女子」という意味で“ミソジ女子”って言ってます。それで“三十路コンプレックス”って意味で『30婚』(miso-com〜ミソコン〜)とつけました。 |